2025年6月27日(金)13時より、ISOに関する社内研修を実施しました。
今回の研修では、来月に予定されている「ISO9001の内部監査」と、「ISO14001の法令改定」について、実務に直結する内容を中心に学びました。

(1)ISO9001の内部監査について
内部監査に向けて、講師が用意したチェックシートを使用しながら、監査の進め方について説明がありました。
内部監査では、来年・再来年の更新までにチェックシートの全項目を網羅することが目標となります。
次回の監査に備えて、7月17日に再度、監査担当者向けの研修を行う予定です。その際までに、以下の準備を進めておくよう指示がありました。
- 誰がどの部門を監査するかを決定する
- 担当部門のチェックシートを確認し、質問内容を把握する
- 質問項目の見直し(不要なものの削除や表現の変更など)を行い、チェックシートを完成させておく
(2)ISO14001の法令改定について
研修では、以下の3点に関する法令改定が共有されました。いずれも今後のISO審査で確認される可能性がある重要な内容です。
(1)熱中症対策の義務化(2025年6月1日施行)
- 義務化に伴い、罰則も規定されます。
- 発症時の一般的な対処フロー図が講師から提供され、今後活用予定。
- 労災とは別の対応フローとして、社内周知が必要です。
(2)ストレスチェック義務化(2026年4月〜)
- 従業員50人以上の事業所で義務化。
- クラウドで実施する方法や、産業医による健康診断に質問票を追加する方法などがある。
- 労働安全衛生法に基づく措置で、ISO14001審査でも確認対象となる可能性あり。
- 実施猶予期間はあるものの、2028年頃までの対応が望ましい。
(3)化学物質管理者・保護具着用管理者の対応
化学物質管理者
資格不要だが、該当物質(例:シンナー)を扱う際に配置が必要。
保護具着用管理者
社内では保護具の着用に関する掲示は行っていたものの、管理者の選任はされていませんでした。今後は講習を受講し、保護具着用管理者を選任・配置する予定です。


(3)今後の予定とマネジメントレビューについて
次回は、ISO9001の内部監査を実施します。監査担当を明確にし、監査項目の確認や不明点の整理を行い、必要に応じて事前研修で解消するよう準備を進めます。
また、マネジメントレビューに関しても説明がありました。
普段実施している「会食ミーティング」の議事録が、マネジメントレビューの記録として活用できる可能性があり、今後はその内容を見直しつつ、項目の網羅性を確認していきます。
7月17日の研修では、マネジメントレビューに必要な内容の一覧を講師より説明していただく予定です。
参加者の感想
今回のISO研修から、新たにISO9001、ISO14001の担当となったスタッフが会議に参加しました。それぞれの感想は以下の通りとなります。
ISO9001担当者
担当に任命されたばかりで、まだ分からないことも多いのが正直なところですが、これを機にしっかりと知識を深め、いずれは全社員の皆さんにわかりやすく説明できるようになりたいと考えています。
日々の業務の中にもISOの視点が組み込まれていることを感じているので、業務と結びつけながら理解を進めていけば、自然と知識が身についていくのではと思っています。
内部監査には今のところ直接関わる予定はありませんが、まずは来月の研修にしっかり取り組み、基本を学んでいきたいです。
ISO14001担当者
法改正が次々と行われる中で、正直覚えることも多く大変ではありますが、一つひとつ丁寧に学びながら、少しでもリーダーの力になれるよう努力していきたいと考えています。
たとえば今回の研修で初めて聞いた「保護具着用管理責任者」という役割についても、今はまだ具体的なイメージが湧いていませんが、これから理解を深めていきたいと思います。
熱中症対策についても、水分補給やエアコンの使用といった日常的な取り組みに加え、法令上どのように定められているのかを意識しながら、実際の対応につなげていけるようにしていきたいです。
今後も、法改正の背景や内容をしっかり理解し、現場で活かせるよう努めていきます。

